ベトナム語学習では、「何を学ばないか」も非常に大事です。
ごく初級レベルのベトナム語学習者が、話せるようになるために、最優先で学ぶべきこと。
それは、面白おかしくもない、悪く言えばちょっと退屈な、基礎文型です。
ごく初級レベルであれば、「スラング」とか「ちょっと気の利いた言い回し」とかは、はっきり言って学ばないほうがいいです。
逆を考えてみてください。
例えば、ですが。
日本に来ているベトナム人実習生がいます。
彼は、挨拶と、それに毛の生えた程度の日本語しかできません。
サバイバルレベルの日本語しかできない彼が、スラングとか若者言葉とかを一生懸命覚えようとしている…。
「ちょっと待って、その前に覚えることがあるよ」と思いません?
しかし、これが自分のことになってしまうと、案外気づかないのです。
誤解のないように言い添えますが、スラングやおしゃれな言い回しを覚えることは、決して悪いことではありません。
ある程度以上のレベルを目指すのであれば、必ず学習するべきことです。
ただ、「それを覚える時期」があるということ。
私達の脳のキャパシティは、それほど大きくはありません。
そして、ベトナム語学習に避ける時間だって、限られています。
ですから、自分のレベルと、覚えることの優先順位をよく考えることは、非常に大切。
これは自分が今学ぶべきことなのか…をよく吟味してください。
その時期じゃない人が、それを頑張って覚えても、ベトナム語力向上にはつながりません。
優先順位をはっきり意識して、「今いらないことは、思い切って全部切り捨てる」という割り切り、思い切りが、短時間で上達するための秘訣です。