実践的なリスニング力を鍛えるために ― 骨伝導イヤホンの活用

先日、妻の田舎であるフエ(Hue)に帰省した際、妻や弊社スタッフ、その奥さんと4人で喫茶店に入り、しばし歓談する機会がありました。
そのときに痛感したのが、「外国語は雑音のある環境だと一気に聞き取りが難しくなる」ということです。
普段から外国語を学習していても、集中しなければ聞き取れないのが現実。
そこに喫茶店のBGMや周囲の話し声が重なると、理解の難易度は倍増します。

一方で、私たちが普段使っている教材音声は、プロのナレーターが非常に明瞭な発音で話し、しかも雑音のない環境で録音されたものです。
学習段階としてはもちろん大切ですが、実際の生活の場面では「理想的な音声」ばかりではありません。
むしろ、雑音や会話の重なりの中で聞き取れるかどうかが、本当のリスニング力を左右します。

そこで私が取り入れたのが「骨伝導イヤホン」。
耳を塞がない構造のため、外の音を聞きながら外国語音声を流せます。
例えば、テレビのニュースを小さな音でつけておき、その中で教材音声を聞くと、自然に雑音環境での集中力が鍛えられます。
さらに工夫として、家事をしながら流す、Youtube のカフェの環境音をBGMとして同時に再生する、といった方法も効果的です。

ただし、骨伝導イヤホンは音漏れしやすいため、電車や静かな場所での使用は控えた方がよいでしょう。
自宅や周囲に気を使わなくていい環境での利用が最適です。
価格は通常のイヤホンより高めですが、その分「実践力を磨ける」という見返りは十分にあります。

教材で基礎を固めた上で、雑音下でも理解できる力を養いたい方には特におすすめです。
本番でのリスニングに伸び悩みを感じている方は、ぜひ骨伝導イヤホンを取り入れ、実際の環境に近い形で練習してみてください。

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